「新八ぃー。銀ちゃんに遊んでくるってゆっといて」

「うん、早めに帰ってくるんだよ。」




雪解けの昼下がり

銀ちゃんは相変わらずどこにもいない昼間からふらふらせいじんなので



わたしは遊びにいくことにした





新八は家で家事をやって帰るらしい
あいつはほんとーに新一じゃなくただの家政婦だな




とか思いながら歩くと







「おい」



なんか声がした

でもそんなに悪くない





「あ、税金泥棒」

「・・・ガキに言われたかねーな」



税金泥棒なんて、

そんな言葉どっから覚えてきたんだ

そんなの 銀ちゃんにきまってるアル





駄菓子を買って

今日は同い年のゆいちゃんと遊んで

いっぱい遊んだあとにお前にあうなんて





「最悪?」

「そうでもないアル。イケメンは嫌いじゃないアル」

「ガキ」





そういって頭をくしゃくしゃと撫でられた

素直にうれしい





「銀ちゃんと似てるアルー」

「あんなちゃらんぽらんと一緒にすんなよ」



あ、笑ったら意外と可愛いアル。





なんだか、最近のおまわりさんは優しくて

わたしを家まで送ってくれるらしい


あと、新八のことなんかすっかり忘れて

お腹減ったからハンバーグ食べたいと言ったら

しぶしぶ連れてってもらえた


銀ちゃんにそんなこと言っても100年に一度くらいしかしてくれないのに

やっぱりおかねもちーお金持ちアル

・・お前な、ファミレスにも連れてけない仕事柄なんて今時稀だぞ





「そうだな、あの銀髪くらいじゃねーか」







やっぱり そうなのかな








家の近くについた

それまでいっぱいお話をした

銀ちゃんとは違った、だけど似たような年の男の人と喋れたのはとっても面白かったし

何よりわくわくした





「きょうはありがとーアル」

「早く行けよ、お宅のパパが心配すんだろ」





そう言って街の真ん中で土方に別れを告げる

帰ったら沖田に勝負を挑むことを伝えてもらうことにした

あとなんかよくわかんないけど、酢昆布も貰った





・・あいつも食べてるのかな?





いつのまにか真っ暗になった空

そんな事にも気づかないなんて

言っておくけどわたしはイケメンなんかにだまされないアルヨ









真っ暗な道

早く帰んなきゃ、新八が

そう思いながら歩いているとなんか部分だけ光ってみえるアル

なにアレ?












「銀ちゃーん!」




そしたらこっち見た

銀髪の男が


やっぱり私、黒より銀の方がスキかもしんない






「銀ちゃんだっこ!」


いつもはどこでもだっこしてたまにキスしてくれる
そんな銀ちゃんがわたしは大好き

だけどアレ今日は




なんだろう この罪悪感は






一緒に家まで帰って

会話を4つくらいしたけど、言葉に血が通ってない

銀ちゃんの広い背中が愛しい

愛しくて悲しい




どうして

ごめんなさいと言いたいのは






「あ!お帰りなさい!二人ともご飯できてますから、僕帰りますね」

「おう、いつもごめんな新八」

「・・はい、」


新八も察したみたいだ
いつもはそんな事言うはずが無い
イコール、神楽ちゃんと何かあったんだ



「じゃ、失礼します」


笑顔でわたしを見つめた

何かあったの、というような笑顔でもあった







がらがらと扉が閉まる音

銀ちゃんがテレビをつける



それだけ

それだけだ





「・・銀ちゃん?あのねー今日ゆいちゃんとウィーやったアル!うちにあったら3人でやれるよね!」

「そうだな」










低い声


銀ちゃんの髪、目、心


わたしのもの






どこにあるの











「・・神楽、飯食うか」

「あっ・・・わたしもう食べたからイイアル」

「あーそう」







銀ちゃんの目がわたしをみている

それだけでうれしいことなのに


今は突き刺さるようだ






そうして何も言わず何もせず

銀ちゃんは寝てしまった

たぶん明日の朝もそうだろう






「銀ちゃんおやすみアルー!」

「おやすみ」





笑顔でそういった












右目から涙が出た






























08.02.29